小判ちゃんが語る昔話 (芋ほり長者)
2009年12月22日 やま | コメント(0)
《今回は芋ほり長者のおはなし》
今は、むかし。 かもえの里のほとりに、いたって信心深い若者が住んで
いました。
この若者は貧しいけれども働き者で正直もの、 毎日近くの山で山いもをを
ほったりして、ようやくその日を送っていました。
ある秋の夕がた。
山からもどって来た若者が、手足を洗っていると、
「お願い申します。お願い申します。」 といって、ひとりの若い女が若者の家の
戸を、ほとほとたたき、 「わたしは旅のもの、道にまよってこまっています。
おなさけでひとばんとめてくださいませ。」 と申します。
若者はこころよくしょうちして、やがてふたりはろばたにすわって話しあいました。
「わたしは、都のもの。日ごろ信心するかんのんさまがゆめのなかで、
『これを持って東の国へ行くがよい。かならずしあわせがまっている』 と申され、
目がさめるとこの玉がまくらもとにありました。」 と、娘が青く光る玉を
とり出しました。
これを見た若者はおどろいて、 「あっ。わしもそれと同じ玉をかんのんさまから
いただいてもっている。」 と、数年まえに、かもえのかんのん堂のそばで、
山いもをほっていたとき ほり出した青い玉を娘に見せました。
なんとふしぎ、それは少しもちがわないみごとな玉です。
これこそかんのんさまのおひきあわせと、それからふたりは夫婦になり、
一生けんめいはたらいたのでしあわせがつづき、里の人たちからは
「芋ほり長者」とよばれるようになりました。
これもみんなかんのんさまのおめぐみと、この長者が建てたのが、
かもえ寺だということです。
( ものがたりは「おじいさんが語る昔はなし浜松の伝説」より。 画像は鴨江寺ホームページより )

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